函館女性センター 函館市女性センターは女性の福祉の増進や教養の向上、男女共同参画社会実現のための推進拠点です。

「人の意思や気持ちを尊重する社会」目指して…

人の「ものさし」

テレビ番組で、『ものさし』と『定規』を当てるクイズがあり、その違いを初めて認識しました。『ものさし』は、「物の長さを測る道具」で、『定規』は「線を描く時に当てて使う道具」というのが定義だそうです。そして、『ものさし』は、正確に測るために目盛は端からついているということ、『定規』は、極端に言えば目盛が付いていなくてもそう呼べることを改めて知りました。

 

さて、物の長さを測る道具としての『ものさし』は、誰が測っても同じ長さですが、人の『ものさし(価値・基準)』は、どうでしょう。残念ながらこればっかりは、たとえ仲の良い夫婦であろうが親子であろうが、まったく同じというわけにいかないのが現実でしょう。まして、他人はなおさらのこと。もし、他人の『ものさし』と自分の『ものさし』が同じであれば、人とのコミュニケーションがどんなに楽で、トラブルなくスムーズに行くことか、はかり知れません。

 

自分の『ものさし』が硬ければ硬いほど、自分の主張を押し付けることになり、人を理解することが難しくなります。人を測るときには、伸縮性のある柔軟な『ものさし』を使うことが、あるいは、自分の『ものさし』は、この際捨ててしまおうというくらいのほうが、人をより理解することができるようになり、また、人間関係を潤滑にできるのではないかと感じるのです。

函館男女共同参画メールマガジン「HAKODATE☆かがやきネット72号」(平成26年2月28日発行)より

 

「お互い様」

日本の親は子どもに「人に迷惑をかけてはいけない」と教えますが、インドの親は「おまえは人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許してあげなさい」と教えるそうです。つまり「お互い様」が通じるようなしつけをするということですね。

 

「迷惑をかけてはいけない」という教えは、「では、何もしないことがいいのか?」と、行動が消極的になったり、「迷惑をかけなければ何をしてもいいのか」という屁理屈にもつながるような感じがして、改めて言われてみると、どうもしつけの基準にふさわしくないような気がします。

本来「人を傷つけるようなことをしてはいけない」という意味で使っていることも多いのでしょうが、どうも、インド式のほうが、優しさや温かみを感じると思いませんか?

 

ギスギスした人間関係から起こる事件などを目にするにつけ、「迷惑をかけるな」という否定をイメージする言葉より、「お互い様」という許しにつながるしつけ方のほうが、円滑な人間関係を築くことができるような気がします。

函館男女共同参画メールマガジン「Hakodate☆かがやきネット71号」(平成26年1月31日発行)より 

ワークライフバランス

男女共同参画について語るとき、決して外せないのがこの「ワークライフバランス」という言葉ですが、これは「仕事と生活の調和」を意味します。我が国では、平成19年12月に「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)憲章」および「仕事と生活の調和推進のための行動指針」が策定され、現在、内閣府 男女共同参画局 仕事と生活の調和推進室において、ネットワークの構築や様々な取り組みの支援をおこなっています。
 

仕事と生活の調和が実現した社会の姿とは、憲章では「国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域社会などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会」とされ、具体的には(1)就労による経済的自立が可能な社会、(2)健康で豊かな生活のための時間が確保できる社会、(3)多様な働き方・生き方が選択できる社会、とされています。

 

例えば、大学を出て企業に勤め、結婚してからも夫婦共働きでキャリアを積んできたAさん(30才・既婚女性)の場合、来年、第1子を出産予定ですが、産休が明けたらすぐ職場に復帰することを希望しています。夫も理解があり育児休暇を取って協力すると言ってくれています。また、Aさんの勤務先はフレックスタイムを導入しており、自分の都合で勤務時間を調整できるので、夫にも多くの負担をかけずに自分の理想をかなえることができます。そして、会社も優良な人材を失わずに済みます。さらに、Aさんが子育てしながら働くことに大きな負担を感じなければ、第2子、第3子の出産も希望を持って考えられるということにもつながります。

 

このように、ワークライフバランスが実現した社会は、多様な人材が(子育てに限らず)自分の事情に合わせて働くことができ、個人にも企業にも社会にもメリットのある理想的な社会といえるのではないでしょうか。

函館男女共同参画メールマガジン「Hakodate☆かがやきネット68号」(平成25年10月31日発行)より

異性を知る

平成24年9月に集英社から発刊された「夫は犬だと思えばいい」(高濱正伸・著)という本がテレビやネットで話題になり、タイトルを含めて中味まで賛否両論いろいろな意見があるようですが、このタイトルは「異性は全く違う生き物なのだ」ということにインパクトを与えた表現のようです。

 

筆者は「花まる学習会」という子ども向けの学習塾を運営する中で、「夫婦が変われば子どもは伸びる」と提唱し、多くの夫婦の仲が悪い理由が、お互いに男や女の性質を理解していないことが原因と指摘します。妻は話を聞いて欲しい(共感して欲しい)だけなのに、夫は結論を求め(解決し)たがる、例えばこのような行動は、女と男の決定的な違いなので、「話をちゃんと聞いてくれない」と怒って決別するのではなく、「相手はこんなとき、こういうことをする生き物なんだなあ」ということを理解する、そんな意識改革が必要だと教えてくれます。 

 

「異性を知る」というのは、まず「異性は全く違う生き物だと理解する」ところから始めるのが、歩み寄りの近道ということ。異性に対して「どうして、こんなことをするのだろう」と悩むのはやめて、「理由なんかない、こんなとき、こうしてしまう生き物なんだなあ」と納得してみましょう。

函館男女共同参画メールマガジン「HAKODATE☆かがやきネット63号」(平成25年6月29日発行)より

人の意思や気持ちを尊重するために

函館市女性センターは「男女共同参画推進の拠点」という位置づけもあり、「人の意思や気持ちを尊重する社会」づくりの一助となるよう、毎年、学習講座の中にコミュニケーション法を学ぶ講座を設定しています。

 

とかく日本人は自分の意思や気持ちを伝えることが苦手で、コミュニケーション下手な国民性を持っているという評価も自覚もあるせいか、毎年このコミュニケーション法を学ぶ講座は人気があり、受講生が多い講座の一つです。

 

ところで、「意思や気持ちを尊重」してもらうためには、自分の「意思や気持ちを相手に伝える必要がある」ということが前提にあります。そこでちょっと自分の日常を思い返してみると、伝えていない大きな心当たりがありました。

 

例えば、毎日のように子どもに言っている「早く寝なさい」という言葉。この命令調の言葉の奥には、実は「早く寝ないと、明日の朝、時間通りに起きられなくて、学校に行く支度が間に合わないとあなたが困るから、私はそれが心配だ」という気持ちが隠れています。でも「早く寝なさい」だけでは子どもには全く伝わらず、うるさいだけの小言と受け止められてしまうのです。他にも、電話をかけているのに、子どもがそばで大きな音でテレビを見ていたりするときに、「電話の声が聞こえにくいから、音を小さくしてね」と言えばいいものを、つい「うるさい、静かにしなさい」と言ってしまったり…。家の中だけでも、自分の意思や気持ちを相手に伝えずに、つい命令言葉になっていたという事実が数多く思い起こされます。

 

それを考えると、人に意思や気持ちを伝えるということは、少なからず訓練が必要な難しいことだと感じますが、例えば誰かに何かをしてもらって「どうもありがとう」とか「すみません」とお礼の言葉を言うときに、「とても嬉しかったです」とか「助かりました」と一言加えることから始めるだけでも、こちらの気持ちは伝わり、少しは人間関係が潤滑になるのではないでしょうか。

函館男女共同参画メールマガジン「HAKODATE☆かがやきネット62号」(平成25年5月31日発行)より

 

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