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コラム

「お互い様」

日本の親は子どもに「人に迷惑をかけてはいけない」と教えますが、インドの親は「おまえは人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許してあげなさい」と教えるそうです。つまり「お互い様」が通じるようなしつけをするということですね。

 

「迷惑をかけてはいけない」という教えは、「では、何もしないことがいいのか?」と、行動が消極的になったり、「迷惑をかけなければ何をしてもいいのか」という屁理屈にもつながるような感じがして、改めて言われてみると、どうもしつけの基準にふさわしくないような気がします。

本来「人を傷つけるようなことをしてはいけない」という意味で使っていることも多いのでしょうが、どうも、インド式のほうが、優しさや温かみを感じると思いませんか?

 

ギスギスした人間関係から起こる事件などを目にするにつけ、「迷惑をかけるな」という否定をイメージする言葉より、「お互い様」という許しにつながるしつけ方のほうが、円滑な人間関係を築くことができるような気がします。

函館男女共同参画メールマガジン「Hakodate☆かがやきネット71号」(平成26年1月31日発行)より