タイトルを見て「これは何のおまじない?」と
思い、手に取ってみたら、琴子(ことこ)とい
う72歳の母と香子(こうこ)という38歳の娘
の物語だった。
結婚10年目に離婚し、実家に戻った香子が、
フードコーディネーターの仕事をしながら、認
知症の症状が現れはじめた母と暮らす日々。
周囲に助けられながら介護する娘の葛藤をユー
モラスに描き、「認知症」という自覚のない母の
思いを時折挟み込んであるところに、それぞれの
立場や思いが伝わって、身近な出来事と感じる読
者も多いのでは?
「こーこ」の奮闘をぜひご覧あれ!
●阿川 佐和子/著 ●株式会社KADOKAWA/発行