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コラム

人の「ものさし」

テレビ番組で、『ものさし』と『定規』を当てるクイズがあり、その違いを初めて認識しました。『ものさし』は、「物の長さを測る道具」で、『定規』は「線を描く時に当てて使う道具」というのが定義だそうです。そして、『ものさし』は、正確に測るために目盛は端からついているということ、『定規』は、極端に言えば目盛が付いていなくてもそう呼べることを改めて知りました。

 

さて、物の長さを測る道具としての『ものさし』は、誰が測っても同じ長さですが、人の『ものさし(価値・基準)』は、どうでしょう。残念ながらこればっかりは、たとえ仲の良い夫婦であろうが親子であろうが、まったく同じというわけにいかないのが現実でしょう。まして、他人はなおさらのこと。もし、他人の『ものさし』と自分の『ものさし』が同じであれば、人とのコミュニケーションがどんなに楽で、トラブルなくスムーズに行くことか、はかり知れません。

 

自分の『ものさし』が硬ければ硬いほど、自分の主張を押し付けることになり、人を理解することが難しくなります。人を測るときには、伸縮性のある柔軟な『ものさし』を使うことが、あるいは、自分の『ものさし』は、この際捨ててしまおうというくらいのほうが、人をより理解することができるようになり、また、人間関係を潤滑にできるのではないかと感じるのです。

函館男女共同参画メールマガジン「HAKODATE☆かがやきネット72号」(平成26年2月28日発行)より