歌代 幸子 著
父親を知らない子どもたち
「福音」か?「冒涜」か?
AID(非配偶者間人工授精)
日本では戦後まもなく実施され60年以上の歴史があること。国内で一万人以上が誕生しているといわれる。にもかかわらず、あくまで「匿名」を条件に精子提供されてきたため「遺伝上の父親」を知る道が閉ざされている現状。
AIDを選択した家族・医師・精子提供者らに丹念に取材。決断にいたるまでの夫と妻のそれぞれの葛藤、生まれた子に事実を伝える困難。
子どもたちが”秘密”を知ったときの衝撃。事実を知らされた子どもたちはどうなるのか?
家族にとってもっとも重要なこととは。
「科学技術が」もたらす幸福とは?
親たちはどんな思いでこの治療を選択したのか・・・・。
授かる「いのち」から、つくられる「いのち」へ。
すでに生まれたいのち、それだけは絶対に肯定されなければならない。そんな頑強な著者の思いが、この一冊には込められている。